平尾台
カルスト台地・平尾台
ピナクル
昔は石灰岩柱やカレンと呼ばれていましたが、現在はピナクルと呼んでいます。
地表や地中の石灰岩が水に溶かされ様々な形をしています。
石灰岩は二酸化炭素を含んだ水(雨水)や、地中の二酸化炭素を含んだ水で溶けていきます。
地面の上に転がっている訳でなく、地下深く続く石灰岩の頭が地表に出ています。
平尾台の石灰岩は、1億年前にマグマの熱で溶かされ再結晶した、結晶質石灰岩です。
化石もその時に溶けたので、平尾台の石灰岩の中からは発見されません。
表面がざらざらしていますが、熱の温度が高かった場所は、結晶の1つ1つが大きいです。
ドリーネ
地中の石灰岩が溶けてすり鉢状になっています。
様々な大きさのドリーネが約400個近くあります。
雨水はドリーネにある、ポノールと呼ばれる吸い込み穴から地中へと流れて行きます。
長い時間を掛けてドリーネは大きくなっていきます。
昔は畑として耕かされていまいした。
ドリーネの底が平たんになっているのはその名残です。
帰り水
地中へと流れ込んだ水が一時的に地表に現れ、また地中に流れ込む場所があります。
大きさは様々ですが、水の少ない平尾台では、生物たちの貴重な水飲み場となっています。
炭酸カルシウムが多く含まれているので、水底にトゥファと呼ばれる鍾乳石が出来ます。
洞窟
平尾台上に川はありません。
雨水は地中の石灰岩を溶かしながら地下へと流れて行きます。
地中の石灰岩は水によって溶食、浸食され地下川となります。
洞窟は地下河川です。
石灰岩を溶かした水から、二酸化炭素が空気中に放出されると、石灰岩の成分、
炭酸カルシウムが沈殿されます。
炭酸カルシウムは時間を掛けて、洞窟内に鍾乳石(2次生成物)を形成していきます。
平尾台の有料観光鍾乳洞
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千仏鍾乳洞
国の天然記念物に指定されています。
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千仏鍾乳洞
途中から水の中を進みます。
入口でサンダルを借りる事が出来ます。 -
千仏鍾乳洞
水の温度は14度です。
水底の石灰岩(大理石)は溶食され白くて綺麗です。 -
目白鍾乳洞(不定休)
この洞口は後で開けたものです。
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目白鍾乳洞
駐車場から洞口までが近い洞窟です。
様々な鍾乳石を見る事が出来ます。 -
目白鍾乳洞
水で溶食された水平天井を見ることが出来ます。
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牡鹿鍾乳洞(不定休)
日本でも珍しい竪穴の観光鍾乳洞です。
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牡鹿鍾乳洞
階段でどんどん降りて行きます。
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牡鹿鍾乳洞
冬季には冬眠中のコウモリを観察する事が出来ます。
平尾台の四季
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野焼き
2月、平尾台では野焼きが行われます。
平尾台は人が手を加える事によって草原が維持されている「半自然」です。
野焼きを行わなければ、森になってしまい、現在の草原の植物が失われます。 -
野焼き後
野焼きを行う事によって、積み重なった枯草がなくなり、日が良く当たることによって植物が良く生育します。山火事の防止、害虫の駆除の目的もあります。
野焼き後は白(石灰岩)と黒(大地)の世界が広がります。 -
春
春、野焼きにより黒くなった大地が段々と緑色になって来ます。
平尾台を散策しやすい季節です。 -
夏
夏になると草深くなっていきます。
涼を求めて観光鍾乳洞にやって来る人が増えます。 -
秋
秋にはススキの草原になります。
晩秋になると、ススキの穂が開き、夕日に当たると金色に輝きます。 -
冬
寒い冬がやって来ます。
平地で雪が積もらなくても、台上では積もります。
雪が積もった翌日、雪には様々な動物の足跡が残っています。