吉田克朗(1943-1999)は「もの派」の中心作家として物性の強い立体作品を制作する一方、風景や人物のスナップ写真を使ったシルクスクリーン(後にフォトエッチング)による版画を精力的に制作しました。本展では『LONDON II』シリーズなど1975年の作品をご紹介します。
■吉田克朗 (1943-1999)
1943年 埼玉県生まれ。1968年多摩美術大学絵画科卒。斎藤義重教室で学ぶ。 1968年から70年代にかけて、「もの派」の中心作家として《Cut-off》シリーズをはじめとする物性の強い立体作品を制作。1968年第8回現代日本美術展、69年「現代美術の動向」展、70年「現代美術の一断面」展、71年「パリ青年ビエンナーレ」などに出品した。 また、1969年から風景や人物のスナップ写真を使ったシルクスクリーン(後にフォトエッチング)による版画の制作を始め、70年第1回ソウル国際版画ビエンナーレで大賞受賞。
以後、72年クラコウ国際版画ビエンナーレほか国内外の版画展に出品。1973年-74年文化庁芸術家在外研修員としてイギリスに滞在。さらに1980年代からは絵画の制作を始め、平面的な色彩の《かげろう》シリーズ、黒鉛と指を使った《蝕》シリーズほかを制作した。1982年鎌倉中央公民館の壁画を制作。1997年から武蔵野美術大学教授を務めた。 1999年死去。
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