第359回 倉俣史朗展 2023年12月8日(金)〜12月23日(土) 11:00-19:00 ※日・月・祝日休廊 ※画像をクリックすると拡大して表示されます。 |
ときの忘れものは2017年に青山から駒込に移転しましたが、偶然にも倉俣史朗はこの街で生まれ、近くの昭和小学校に通われていました。来年生誕90年を迎える倉俣史朗のゆかりの地で「倉俣史朗展」を開催します。
現在エディション進行中のシルクスクリーン作品集『倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier』1集2集3集、1979年東京国際版画ビエンナーレ出品の貴重なオリジナル版画《無極U》、1983年筑波第一ホテルの客室用鏡、1989年パリの個展のために制作した"Cabinet de Curiosite"はじめ、椅子《How High the Moon》、香水瓶やフラワーベースなどの小物、オブジェ《薔薇の封印》などを展示します。
また、11月18日から世田谷美術館で、倉俣史朗の作品とその人物像に新たな視線を向ける回顧展「倉俣史朗のデザイン ー 記憶のなかの小宇宙」が開催され、2月に富山県美術館、6月に京都国立近代美術館へと巡回します。2024年度に静岡市美術館で倉俣史朗の静岡での仕事をまとめた小企画アーカイブ展も企画されており、プレ企画として倉俣史朗が手掛けた静岡のバー「COMBLÉ」でイベントも開催されています。インテリアとデザインの雑誌『ELLE DECO 12月号』では28ページに及ぶ大特集が組まれているなど、没後32年が経った現在でも倉俣史朗の評価は高まる一方です。
各地で開催される倉俣史朗展に是非お出かけください。
■倉俣史朗 Kuramata Shiro
1934 年 11 月 29 日、東京・本郷(現・文京区本駒込)の理化学研究所社宅に生まれる。
1941 年 昭和国民小学校入学。第二次世界大戦が始まる。
1943 年 沼津の知人宅に縁故疎開。東京の家が空襲により焼失。
1945 年 8 月 15 日終戦。戦後の住まいは文京区駒込。
1950 年 文京区立第九中学校卒業、都立工芸高等学校入学(1953 年卒業)。
1955 年 桑沢デザイン研究所リビングデザイン科入学 (1956 年卒業)。
1957 年 三愛宣伝課入社(〜 1964 年)。
1965 年 松屋インテリアデザイン室嘱託を経て、クラマタデザイン事務所設立。
1972 年 第 18 回毎日産業デザイン賞受賞。
1981 年 エットレ・ソットサスの誘いで「メンフィス」に参加。第 2 回日本文化デザイン賞受賞。
1990 年 フランス文化省芸術文化勲章受章。
1991 年 2 月 1 日、急性心不全のため逝去(享年56)
展示風景 ※画像をクリックすると拡大します。