柳澤紀子(1940-)
YANAGISAWA Noriko
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1940年静岡県浜松市で生まれる。浜松市立高等学校を経て、1965年東京藝術大学大学院油画専攻修了。学部時代は林武に油彩を、大学院に進んでから駒井哲郎に銅版画を学ぶ。この時期は駒井教室の黄金期で、中林忠良、野田哲也、原健など日本の現代版画を主導する多くの逸材を生んだ。64年日本版画協会展協会賞。71年より4年間アメリカに滞在。ニューヨーク・プリントメーキング・ワークショップにて制作。帰国後は静岡県掛川市を拠点にして、エッチングによる銅版画を中心に制作制作活動を続ける。83年2人展(池田20世紀美術館)。84年詩画集「海へ」詩:岡田隆彦(版画センター)。
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2001年第10回山口源大賞を受賞。ワールドバンク・アートソサエティ(ワシントン)、ブルガリア・ナショナルギャラリー、イスラエル・ティコティン美術館、ルーマニア国立美術館、サンパウロ州立博物館、掛川市二の丸美術館、ヒルサイド・フォーラムなど世界各地で個展を開催している。 「身体と精神の関係」を追い続け、描かれる身体にはアンモナイトや翼、舟、水、樹木などのイメージが重ね合わされ、人と自然や文明、時間など多様なテーマが共鳴している。核をテーマにした「test-zone」(核実験場)などの作品や、和紙を活用したミクストメディアによる大作にも意欲的に取り組んでいる。2003〜11年武蔵野美術大学教授を勤め後進の指導にあたる。
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